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愛猫血まみれで「震え止まらず」 近所の"ネコ狩り"で囚われの身に…飼い主は奪還できる?
近隣住民が仕掛けた罠に飼っている猫が捕まった人から「猫を返してもらえない」と悲痛な相談が弁護士ドットコムに寄せられた。
相談者によると、相手は動物嫌いで、狩猟用の罠を仕掛け近所の猫を手当たり次第に捕まえる「ネコ狩り」をしているという。
相談者は普段、室内で首輪をさせて猫を飼っているが、ある日、少し目を離したすきに猫が外に出ていき、数時間後、近隣住民の家の敷地内から鳴き声が聞こえてきた。
すぐに声がした方に向かうと、罠に捕まった愛猫が暴れ足から血を流している姿を目の当たりにし、「心臓が飛び出るくらい恐怖を覚えた」。
相手方に電話で「返してほしい」と伝えたものの、「うちの敷地内に捕獲機を設置して何が悪い。そこで捕まった猫は俺の獲物だ。すでに俺の所有物だから返さない」と言われたという。
「家族同然で可愛がっている猫なので、震えが止まりませんでした」と話す相談者。こうしたケースで相手に法的な問題はないのか。また、動物への虐待で罪に問うことはできないのか。鈴木智洋弁護士に聞いた。
『トリプルボギー不倫』男性キャディーに“9年出禁” JLPGAの処分は「重すぎる」 労働弁護士が疑問視
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は5月20日、週刊文春で「トリプルボギー不倫」が報じられた選手と不倫相手だったキャディーの男性らに対する処分を発表した。
協会は3人の選手を「厳重注意」とし、男性は「9年間のJLPGAツアー競技又は弊協会に関連するイベント等の会場への立ち入りの禁止」とした。
男性に下した処分の理由について協会は「JLPGAツアーはシード権等一定の出場資格を有する者同士が年間を通じて競い合うものであり、出場資格を有する者同士の紛争は一般的な団体に比べ弊協会の秩序に与える影響が大きいこと」に加えて、「弊協会の会員の配偶者でありながら、弊協会の他の複数の若年の会員に対して積極的に働きかけたことにより引き起こされたこと、酌むべき事情が特にないことなどの諸事情を総合考慮した」と説明する。
男性は自身のものとされるSNSを通じて「大変申し訳ありませんでした」と謝罪している。ネットやSNS上では、処分を妥当だとする意見もあるが、一方で「事実上の追放」ともされる処分を「重すぎる」とみる向きもある。
男性キャディーに対する処分をどのように捉えるべきなのか。労働問題にくわしい笠置裕亮弁護士に聞いた。
すれ違う性暴力の被害者と加害者…それぞれの意識に「絶望的な溝」がある理由
なぜ性犯罪を犯すのか。加害者の思考をどのように理解すればいいのか。性犯罪についてのニュースを見て、誰もが一度は考えたことがあるかもしれない。こうした疑問は、被害者支援に携わる専門家も同じように抱えている。
普段は被害者側と加害者側で異なる立場から性犯罪に向き合う専門家たちが、「性犯罪をゼロにしたい」と対話する場を設けた。
集まったのは、被害者支援に携わる上谷さくら弁護士と臨床心理士の齋藤梓氏、そして加害者臨床に携わる精神保健福祉士の斉藤章佳氏の3人。4月4日に都内で、「性犯罪をなくすために~被害者支援と加害者臨床の対話~」と題したシンポジウムを行った。
流行語大賞「じぇじぇじぇ」が商標出願されている!? 無関係な会社でも登録できる?
この一年、話題になった言葉に贈られる「ユーキャン新語・流行語大賞」が12月2日、発表された。「豊作」だった今年は史上初めて4語が大賞を受賞したが、そのうちの2語、「じぇじぇじぇ」と「倍返し」は人気ドラマのセリフだった。だが、この流行語がドラマとは直接関係のない会社によって「商標出願」されており、注目を集めている。
まずは今年度上半期に話題をさらったNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」。主人公・天野アキが驚いたときに使い、大流行した方言だが、ロケ地となった岩手県久慈市の老舗菓子店が5月、これを特許庁に商標出願していたというのだ。
また、7月から9月にかけて放映され、最終回で40%を超える驚異的な視聴率を達成した『半沢直樹』(TBS系)の名セリフ「倍返し」も、大手食品メーカーから9月に商標出願されていた。対象商品は「菓子」「パン」「調理済みの冷凍そば」など25品にわたるという。
そもそも、商標出願とはどんな制度なのだろうか。このように番組制作や原作とも関係のない会社が、ドラマの名セリフを自社商品の商標として出願した場合、それが認められる可能性はあるのだろうか。知的財産権にくわしい南部朋子弁護士に聞いた。
「成人向け同人誌」ほしがる未成年 ルール違反みかけたサークル参加者「節度を守って」
「最近同人誌即売会で、成人向け同人誌を大人が買って未成年に渡すというケースが出ています。代理購入までサークル側の手は及びません。法律・条例に違反してるか取り上げて欲しいです」
同人誌を制作しているという岩手県の50代女性から、弁護士ドットコムのLINE公式アカウントに取材依頼が寄せられた。
女性はこうしたケースについて、「どうしてもその作品が欲しいから、悪気なくこうした行為に走るのでは」と想像する。
取材を進めると、成人向け同人誌を作るサークルからは「どう対処するのが最善か、イベントの度に考えています。この問題は多くの成人向け作品を出してるサークルが常に抱えています」という声が聞こえて来た。
小4女児死亡、虐待防止NPOが児相の体質批判 「警察にいえば、土壇場で救えた」
千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さんが2019年1月に自宅で死亡し、両親が傷害容疑で逮捕された事件では、児童相談所の対応の不備が強く指摘されている。
これまでにも各地の児相が事案を抱え込み、救えるはずの命が救えなかったとして、虐待防止に取り組むNPO法人「シンクキッズ」の後藤啓二弁護士は2月12日、東京・霞が関の厚生労働省で会見し、児相が警察と事案すべての情報共有をするよう訴えた。
事故で家事ができなくなった「主婦」、相手方に請求する「主婦の休業損害」とは?
やけど事故の主婦休業損害は認められますか。そんな投稿が弁護士ドットコムの法律相談コーナーにありました。
投稿によると、相談者はウォーターサーバーでコーヒーを入れている最中にお湯が飛び散り、左手に全治4日のやけどを負いました。その結果、左手に包帯が巻かれ、洗濯や食事の用意などの家事ができませんでした。ウォーターサーバーの会社側も事故を認めて、即日解約となり、治療代を負担することになったそうです。
会社から送られてきた同意書には「この支払い(治療代の負担)をもって円満解決すること」「今後本件に関していかなる事情が生じても、異議申し立て、訴訟等一切しないこと」という項目がありました。ただ、2人の小さな子どもがいる相談者は専業主婦であり、「食事の用意もできず、洗濯やら何やら家事がままなりませんでした」として、「主婦の家事損失は認められますでしょうか?」と聞いています。
直接的な収入を得られない「主婦」であっても、交通事故などの事故で家事などができない状態になったことは「休業」にあたるとして損害を賠償してもらえるのでしょうか。その額は、どのように算出されるのでしょうか。妹尾悟弁護士に聞きました。
肝試しで廃墟侵入、法的リスクは? 愛知では若者が白骨遺体を発見 管理者がいなくても罪になる恐れ
4月29日、愛知県岡崎市の山中にある廃墟ホテルで、白骨化した成人の遺体が発見されました。NHKなどの報道によると、現場を訪れていた若者らが偶然遺体を見つけ、警察に通報したということです。
報道によれば、遺体は白いシャツに黒いズボン、黄色のスニーカーを着用しており、成人とみられるものの、性別や身元は不明。警察は自殺の可能性もあるとみて調べを進めているそうです。
遺体発見の現場は長年放置された廃墟でした。そもそも、このような立ち入りは法的に問題ないのでしょうか。検討してみました。
死刑の代わり「終身刑」巡り議論、「社会復帰の機会奪う」問題も 日弁連シンポ
日本弁護士連合会(日弁連)は10月23日、シンポジウム「死刑廃止の実現を考える日」を東京・霞が関の弁護士会館で開いた。欧州の主要国をはじめ多くの国が既に死刑を廃止したなか、今後、日本において死刑存廃について大きな国民的議論を呼ぶ可能性もある。有識者のほか外国高官も招かれ、死刑廃止をめぐって意見がかわされた。
すき家「ワンオペ」解消されていなかった? ゼンショー「2人体制だった」と反論
牛丼チェーン「すき家」は10月から、スタッフが十分に確保できない店舗の深夜営業(午前0時~5時)を休止し、深夜の1人勤務「ワンオペ」の解消に踏み切った。だが、本当にワンオペはなくなったのか。そんな疑問をもつ団体が10月11日未明、実際に「すき家」の店舗を訪れて、「ワンオペチェック」をおこなった。
その結果、調査を実施した団体は「東京都内の2店舗でワンオペが確認された」と発表したが、すき家を運営するゼンショーホールディングスは「2人体制だった」と、ワンオペを否定している。