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刑期の途中で釈放されたが「無罪」ではない 「刑の執行停止」ってどういうこと?
被害は虚偽、無罪の可能性も――!? 強姦罪と強制わいせつ罪で、懲役12年の有罪判決を受け、約3年半にわたって服役していた男性が11月中旬、釈放された。
報道によると、男性の再審請求を受けて、大阪地検が捜査したところ、判決の決め手となった被害者と目撃者の証言が虚偽だったことが判明したというのだ。男性が事件に関与していないことを示す証拠も発見されたという。
北川健太郎次席検事は記者会見で「無罪とすべき明らかな新証拠に当たると判断した。こういう結果になり遺憾だ」と述べ、えん罪の可能性が高いことを示唆した。
だが、男性は釈放されたものの、無罪になったわけではない。「刑の執行停止」という状態なのだという。これは、法的にどういう状況なのだろうか。男性がはれて「無罪」となるには、何が必要なのだろうか。刑事手続きにくわしい阿野寛之弁護士に聞いた。
「あいのり」桃さん、無断で広告にされ「悪意しかない」「おこ」…悪質バナーのリスク
フジテレビ「あいのり」のメンバーだったタレント・桃さんが、ネット広告に自身の写真が無断で使用されていることに「ひどい」「悪意しかない」と怒っている。
オフィシャルブログ(10月16日)によると、広告は二重まぶたをつくる化粧品のものだという。画像左側に化粧前、右側に化粧後の桃さんの顔写真を配置し、目もとの「変身」ぶりを強調している。
芸能人などの写真を無断で広告に利用すると、著作権や肖像権の侵害になりそうだ。そのリスクについて、佐藤孝丞弁護士 に聞いた。
「女性だから、年下だからと軽率に見ていた」13歳少女と性行為した特定少年に実刑判決
13歳の少女(以下「A」)に対して性行為を行ったなどとして、大阪地裁は2024年11月、不同意性交等などに問われた男性に対し、懲役3年(求刑:懲役5年)の実刑判決を下した。
事件当時、被告人は特定少年(18~19歳)だったが、少年時の同種性犯罪による前歴もあった。被害者となったAは公判で「自分は被告人のことを好きだったが、被告人は私のことを性欲の対象として見ていなかったと思う」と供述するなど、歪な関係性が明らかになった。(裁判ライター・普通)
「次やったら慰謝料2000万円」夫の不倫を高額ペナルティで牽制…法的に有効?
夫が不倫した場合に離婚と慰謝料の支払いを約束する契約書を作りたい──。こんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。
相談者は、婚姻中に夫に不倫された経験があり、子どものことを考えて離婚を思いとどまったものの、夫が再び不倫する“万が一”に備えたいと考えているようです。具体的には、夫がまた不倫した場合は「離婚し、慰謝料2000万円を支払う」という内容の契約書を作成したいそうです。
不倫の代償で「慰謝料2000万円」は思い切った額ですが、このような契約書が夫との間で締結できたとしても、法的に問題ないのでしょうか。新保英毅弁護士に聞きました。
「まともな休憩とれず」 JR東日本の「広告看板」工事会社に是正勧告、残業代未払い
JR東日本やJR東海の駅構内・線路にある広告看板の工事を請け負っている会社(東京・豊島区)が、男性正社員(40代)に対する残業代の未払いで、池袋労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。勧告は11月14日付。
男性と労働組合が12月9日、東京・霞が関の厚生労働記者クラブで会見して明らかにした。男性は、国の「過労死ライン」(月80時間残業)を超える長時間労働を強いられていたが、残業代が支払われていなかったという。
いい湯だなぁ…だけじゃない、意外と知らない「湯治で節税」 北海道・大分など全国21施設対象
温泉にゆっくりつかって、あとで税金が還付されるーー。こんな夢のような話が、いくつかの条件を満たせば実現することを知っているだろうか。
使う仕組みは「医療費控除」で、1月1日から12月31日までの1年間に本人または家族のために医療費を支払った場合、一定の金額の所得控除を受けられる制度だ。
「ASKA公判」傍聴券もとめる人の大半はアルバイト?日比谷公園に並ぶ「謎の行列」
覚せい剤取締法違反などの罪で起訴されたASKA(本名・宮崎重明)被告人の初公判が8月28日、東京地裁で開かれた。有名歌手の事件ということで注目度が非常に高く、法廷の傍聴席は抽選となった。東京地裁のすぐ近くにある日比谷公園には、抽選のための整理券を求める人々の長い行列ができた。
報道によると、整理券配布のために日比谷公園が使われたのは、この数年では、歌手の酒井法子さん(2009年10月)や小沢一郎・元民主党代表(2011年10月)の初公判などがある。酒井さんのケースでは、傍聴席20席に対して、6615人が並び、倍率は330倍になったという。今回は、傍聴席21席に対して、2646人が並び、倍率は126倍だった。
次女誕生から2日後、夫はデリヘルを利用した。そして、まさかの「離婚したい」
妻が次女を出産した2日後、夫はデリヘルをネット予約し、利用していた。そこで夫を追及すると事実を認めたものの「価値観が合わないから離婚したい」と言われてしまったーー。証拠もしっかりと押さえた妻が、弁護士ドットコムに「慰謝料と養育費はどのくらいもらえますか?」と質問を寄せました。
女性によれば、夫の年収は額面で400万円ほど。子どもは2歳と0歳の2人です。
時短命令受けた「グローバルダイニング」、都を提訴へ 特措法に基づく対応を批判
東京都から新型インフルエンザ対策特別措置法(特措法)に基づく時短命令を受けた飲食チェーン「グローバルダイニング」社(長谷川耕造社長)が、時短命令は違法だとして、東京都に対して損害賠償請求の訴えを起こす意向を固めたことがわかった。早ければ3月22日にも東京地裁に提訴する。
東京都は3月18日、時短要請に応じなかった2000店舗を超える飲食店などのうち27店舗に対し、3月18~21日の4日間、20時以降の営業を停止するよう「時短営業命令」を出していたが、そのうち26店舗がグローバルダイニングの店舗だった。
グローバルダイニングは「要請」の段階では時短に応じていなかったが、「命令」には応じ、3月18日夜から、命令を受けた店舗での20時以降の営業を取りやめている。
同社代理人の倉持麟太郎弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「違憲・違法に基づく国家賠償請求を行う予定」としたうえで、次のように話した。
「緊急事態宣言下で、法的根拠があいまいな中で自粛要請がなされてきました。そういった日本社会におけるコロナ禍の不条理に対して、色々な方が色々なことを思っていたはずです。この訴訟が、そういった思いを集約する場になればと考えています」
「イスラム国」の戦闘員になりたかった!? 北大生の容疑「私戦予備・陰謀罪」とは?
イスラム過激派組織「イスラム国」に参加するためにシリアに渡航しようとしたとして、北海道大学の学生(26)ら複数の日本人が「私戦予備・陰謀罪」の容疑で、警視庁公安部から家宅捜索や任意の事情聴取を受けていたことが10月6日に報じられた。
報道によると、学生は、シリアで「イスラム国」の戦闘員として働くつもりで、10月7日に日本から出国する予定を立てていたという。関係者から情報提供があり、警視庁公安部が内偵捜査をしていたそうだ。
このニュースについて、ツイッター上では「刑法ゼミだけど勉強したことない」「こんなのあるのか」など、「私戦予備という罪がどんな罪なのか知らない」という声が多くつぶやかれていた。刑法の「私戦予備罪」とは、いったいどんな犯罪なのだろうか。刑事事件にくわしい田沢剛弁護士に聞いた。